「泣き虫ハンナは祈る母」 坂本牧裕 牧師
何事でも神のみこころにしたがって願うなら、神は聞いてくださるということ、これこそ神に対して私たちが抱いて確信です。(第1ヨハネ5章14節)
家庭の問題で悩むハンナさんは激しく泣きながら、その思いを、神様にぶつけました。そんなハンナさんの祈りを見ていたのは、祭司エリです。ハンナさんの祈る姿は、酔っ払っているように見えたため、いつまで酔っ払っているのかと注意されるほどでした。しかしハンナさんは、家庭の問題によって心を痛めていることを、神さまの前に注ぎだして祈っていたのです。祭司エリは、「安心して行きなさい。その願いをかなえてくださるように。」と言い、ハンナさんは帰っていきました。
祈ってもハンナさんの現状に変化はありません。しかし、その顔は変わっていました。
ハンナさんのように心を注ぎだして祈るということは、神さまを知り、信仰を成長させていただく祈りの恵みとなります。そしてハンナさんは晴れやかな姿になって、家族と食事ができるように新しく造りかえられました。そしてその後、子どもを授かることもできたのです。
私たちの今がここにあるということは、ハンナさんのように私のために涙を流し、祈り続けている誰かがいたということです。だからこそ、今度は私たちが、誰かのために、心を注ぎ祈る者となる番です。誰かのために祈る母となること。これは神のみこころです。わたしたちの祈りを聞いてくださる神様が、わたしたちと共にいてくださるのです。